月別アーカイブ: 2014年4月

からっぽの

今日のアイツはよく笑う。

カタナとやらの扱いが、とても上手く行ったと言う。

近づくものは一刀両断。

その感覚がたまらないとあいつは言う。

今度お前にも見せてやるよ、と俺に向かって笑って見せた。

 

今日のアイツは不機嫌だ。

一緒に組んだメンバーが、とても不真面目だったと言う。

「戦闘なんて適度に手を抜けばいい。」

そんな事は許されないとあいつは言う。

あんな奴らは大嫌いだ、とそっぽを向いて呟いた。

 

今日のアイツは何も言わない。

たった一人で窓辺に座り、見るともなく上を眺めている。

話しかけても、答えない。

まるで自分の外が意識に入っていないよう。

忘れないで、と俺は呟く。

お前の体はここにある。